50MHZ 5エレメント八木アンテナの製作 その1
 先日ARRLアンテナハンドブックを見ていましたら、50MHZ 5エレメント八木アンテナの製作記事が掲載され
ていました。ちょうど、6m and downコンテストに使用するために移動運用のアンテナを考えていたときでし
たので、早速チャレンジしてみました。

 オリジナルの各部の寸法は以下の通りです。単位は当然インチ表示ですので「1インチ=25.4mm」で換算
した寸法もあわせて表1にまとめました。
 ちなみに、ブームのセンターから見たエレメントの長さですから、実際はこの合計の2倍の長さになります。
アンテナシリーズ その1
1.製作の動機
2.給電方法
 給電方法は、同軸ケーブルによる4:1Uバランで、放射器(または輻射器という)のセンターに接続します。
また、ヘアピンによるインピーダンスマッチングが使われています。
 放射器のダイポールのインピーダンスは大体75Ωなのでヘアピンで給電部のインピーダンスを200Ω近辺
まで持ち上げ、4:1のUバランで50Ωの同軸ケーブルにマッチングさせようというものです。
 
 電気的1/2波長の同軸ケーブルでUバランを構成します。こうすることにより、4:1の200Ωの給電インピー
ダンスに変換できますし、帯域をブロードにする効果が期待できます。バランはある程度のインピーダンスを補
正する効果があります。

 このUバランは長さを変えることによりいろんなバンドに対応できますので、是非マスターしてください。
もちろん電気的1/2波長にするためにモノバンドになってしまいます。広帯域にするのならトロイダルコア等で
バランを製作すれば実現できます。
エレメント間隔 エレメント基部直径0.75インチ エレメント先端直径0.625インチ 合 計
インチ mm インチ mm インチ mm mm
反射器 36 915 23.625 600 1515
輻射器 24 610 36 915 17.125 435 1350
導波器1 12 305 36 915 19.375 492 1407
導波器2 44 1118 36 915 18.250 464 1379
導波器3 58 1473 36 915 15.375 390 1305
表1 各部のオリジナル寸法
エレメント間隔 エレメント16φ エレメント13φ 合 計
mm mm mm mm
反射器 750 765 1515
輻射器 610 750 630 1380
導波器1 305 750 657 1407
導波器2 1118 750 629 1379
導波器3 1473 750 555 1305
 表2には当局の材料にあわせた変更後の寸法をまとめました。輻射器が30mmオリジナルより長くしてあります。
表2 西原のもつ材料にあわせた各部寸法